takE’s diary

テリー・ホワイトの感想を書きます

2024-01-01から1年間の記事一覧

ギリギリで生きていたいから『リトル・サイゴンの弾痕』

Tightrope 原題の意味は〈綱渡りの綱〉高いところにある1本の綱を渡っていく、危険を犯す行為のことだ。危ない橋を渡るとき──1人で渡る?それとも誰かと共に?この話は『刑事コワルスキーの夏』の続編になるので、先にそちらを読んでから読むことをオスス…

血を流す心臓『刑事コワルスキーの夏』

Bleeding Hearts 原題をうっかりグーグル翻訳に入れると『血を流す心臓』となってしまう。sがあるのでこれは一人じゃない、誰か二人の心臓が血を流している。Bleeding Heartというフレーズは〈情に流されすぎる人〉なんて意味もあるようで、その辺りを含めて…

手作りのウェスタンブーツ?男達の食事や服装『真夜中の相棒』

プロローグ、マックがアイスを買いに店に入るとき「手作りのウェスタン・ブーツの靴音を鋭く響かせ」とある。 手作りのウェスタンブーツ?マックはカウボーイハットでも被ってるのか? 私が生まれた時、すでにヴェトナム戦争は終わっていた。 ヴェトナム戦争…

エピローグの先を考える『真夜中の相棒』

テリー・ホワイトのこの本を読んだ人は誰もがエピローグの先を思ったはずだ。 海岸に足跡をつけ強い日差しの中を歩く二人。彼らはどこへ行くのか? ヒントは第一部のジョニーの台詞の中にある。 ここから下の文章は全てネタバレの上、私の勝手な解釈となるの…

彼の目から世界はどう見えるのか『真夜中の相棒』

#辛くて二度と読めない本 そんなタグを見かけた。 どんな本だ?と思って流し見をしていた中にこのタイトルがあった。 あらすじを読むとBANANAFISHを彷彿とさせる予感があり図書館で借りることにした。 この本は売っていない!恐ろしいことに絶版だった。 返…